研修会 おくいずもを元気にする地域づくり塾
檜谷邦茂氏による5回シリーズの第5回目。「地域づくりアクション発表会R3」
今回は「地域づくりアクション発表会R3」と題し、ここまでの講座を通じ、7地区それぞれで実施した活動の実践報告・アクション発表をしました。以下、発表順に概要をと感想を掲載します。
① 鳥上地区:斐乃上荘、船通山などの地域資源を活かした活性化と情報発信が特徴的だった。斐乃上まつりでは想定以上の集客があったとのこと。地域の魅力を発信できたとの感触を得られているのが素晴らしい。
② 三成地区:買い物バス、空き家の把握、オンライン世代間交流を進めておられる。実状に合わせた活動を積み上げておられるという印象。
③ 三沢地区:みざわチャレンジ応援金、コミュニティスペース、防災研修会などを進めておられる。応援金により5つの自主的な活動が生まれたことは特徴的で、自由さ、多様性のある取り組みだと感じた。また、アンケートにより田舎でありながら特に高齢者の方で家族以外と交流している人が少ないという実態が分かったことは衝撃だった。実態把握の重要さを感じた。
④ 阿井地区:地域防災組織作り、高齢化に対応する地域づくりを進めておられる。災害時に住民同士が支え合うには、平常時に支えあいの仕組みを作ることが大切とのコメンテーターの言葉が印象的だった。
⑤ 馬木地区:賑わいの創出(青空市、カフェ)を進めておられる。7回実施した青空市は165.3万円の売上、6月から週2回実施したカフェは80万の売上を上げたという。きちんとした実績を残したという点で画期的。
⑥ 亀嵩地区:当ホームページでも紹介している活動に対して、コメンテーターからは中山間地集落協定、集落営農などの組織と合同会議を開き協議をした点を評価する声が上がった。農業とコミュニティーとの関わりは深く、地域を考える上で重要な視点とのこと。
⑦ 八川地区:災害時の緊急連絡網づくり、地域資源を生かしたイベント、八川の未来を担う子供たち、獣害対策で農業を守り新たな事業に取り組むといった活動を進めておられる。地域の安心・安全と未来について焦点を当てた活動に注力されている。
全体を通して、各地区とも防災の取り組みや地元の自然、施設など地域資源を有効活用した活動が多く展開されていた。地域づくりは10年かかると言われるそうだ。テクノロジーの発達した現代における10年というスパンは非常に長いと感じられるが、1年を大切にし、地道な活動を続けること。そうして積み重ねが10回続くことできっと地域は良くなっていく。発表会を終え、そのような感想を持った。
発表の後は大質問大会がおこなわれ、各地区宛てに書かれた質問・感想についてのやり取りが行われました。
以下は本日のコメンテーターのお三方です。
・檜谷邦茂 様
一般社団法人小さな拠点ネットワーク研究所代表理事
・東 良太 様
島根県中山間地域研究センター 企画情報部 地域研究科
・藤原 努 様
奥出雲町副町長